2017年8月1日火曜日

一般の物体の運動



物体の速度と加速度は, 位置ベクトル を用いて次のように定義される.



速度は位置の微分, 加速度は速度の微分 = 位置の2階微分で表される.

しかしこれではイメージがなんとも湧いてこないのである.
そもそも微分とは関数の傾きを求める数学の演算のことであった.

位置の傾きが速度である と聞いてなるほど! とわかる人は少ない.

そう, 位置に傾きなどというものはないのである.

それがなぜ速度や加速度を求めることにつながるのだろうか.

そもそも数学的に考えることがイメージの湧かない原因なのである.
物理的に考えればよい. 次のことが大切である.

誰でもわかるものを一般化していくのがわかりやすい.

そもそも私達が知っているのは, 等速直線運動に他ならない.
等速直線運動とは次の式で表される.



文字を使って表すと  x = v × t  である. これを用いて一般化してこう.

まず, 速度は時間の関数であるものとする.
そうなると, 必ずしも等速直線運動の式が使えるとは限らない.
そこで, こう考える.

微小時間の間であれば等速直線運動の式が成り立つものとする.


また, 微小時間の間に物体は微小な距離だけ進むので, 微小な区間であれば等速直線運動が成り立つものとする.


どういうことだろうか.




この結果を見てほしい.
Δv = 0.00060003 という速度の変化は目を凝らして見てもわからないであろう.
時間の変化を 0 に近づけると, 速度の変化も 0 に近づく.
これによって等速直線運動 ( 速度が変わらない ) の式が使えるようになる.

今, 微小時間 dt , 微小区間 dx とすると, 等速直線運動の式が使えるので,



となる.

速度が時間の関数であってもこの式は成り立つのである.
これによって, 一般の物体の運動の一部を等速直線運動の式で表すことができた.

このように, 等速直線運動というわかりやすい事例を頼りに一般の事例にアプローチしていくことが重要である.

この式の両辺を dt で割り算してやれば速度の定義になる.
この式の両辺を積分してやれば, ある時刻における物体の位置を知ることができる.

そのあたりの話は次回にすることにする.



20170801
ライター; Minem