2016年12月27日火曜日

オシロスコープの原理


波形観測といえばオシロスコープです。波形が歪んでいないかなどを調べたり、波形どうしの位相差を調べたりできます。直流からMHzまではおそらく多くのオシロスコープが対応できます。
買うと意外にも高くて、家の部屋に置くのは学生にとっては難しいです。今は安くて3万円から、いいものだと6万円、10万円で買うことができます。そして今はデジタルオシロスコープが主流です。

ここではアナログオシロスコープについて書きます。
観測しようとすると波形が光線になって表示されますよね。その波形は回路では変化(変位・移動)していますが、オシロスコープの画面上では静止しています。(動くのもあります)
ブラウン管が光る仕組みは、中学の頃にやった陰極線と同じです。
1,電子銃から電子が飛び出して、加速されて、ブラウン管の蛍光部分に当たる。
2.蛍光部分には、フルオレセイン(無機)が塗られていてそれが光る。
また、電子が飛び出すと普通はバラバラに動きますが、それをレンズを用いて1点に集めます。

次に波形どうりに光らせることについてです。
先ほどの電子銃からでた電子は基本的にまっすぐ飛ぶので、これを、正弦波なら正弦波のように曲げる必要があります。これを偏光と言います。
偏光は、偏光板の向きを変えて行います。
まず、入力信号は次の2つに分岐します。
1→ Y軸方向(振幅)の偏光板を動かす。
2→ トリガ信号発生装置に入る。
ここで、トリガ信号とは、銃のトリガのように引くものであって、トリガを引けば何かが出力されます。引くのは私達で、オシロスコープでは出力されるのはトリガ信号です。
トリガを引くと、次の事が起こります。
1,トリガ信号が作られる.
2,それを入力として、のこぎり波発生装置が駆動しそこから次段へのこぎり波が出力される.
3,のこぎり波がX軸の偏光板を動かす。
すなわちトリガ信号とは、X軸に波形を写すタイミングを合わせるための信号です。私が見たいタイミングで波形を表示してくれる信号です。用途としてはほとんどは低周波の位置替えなどに使われます。
こうしてX軸とY軸に偏光されて、入力信号を波形として見れるようになりました。

2波形を同時に見る時にはモードが2つあって、
オルタナートモードとチョップモードとがあります。
1周期ごとにごとに切り替えるのがオルタナートで、とても速い周期でガツガツガツガツ波形を切り替えて表示するのがチョップです。比べると位相差(時間)を測れるのです。これがとても役に立ちます。

昔習ったのは、アナログオシロスコープは分解能が数 mVで、誤差は±2 %くらいだということです。


ところでプローブをご存知でしょうか。
オシロスコープと測定部を繋ぐやつです。それなら適当に選べばいいじゃないかと思いますが、実はこれにも仕組みがあるようです。買うと2から3000円くらいします。
プローブには×1、×10なんかの切替スイッチがついています。それは、プローブのインピーダンスが1倍なのか10倍なのかを選ぶスイッチです。

オシロスコープそのものの内部インピーダンスもあります。オシロスコープは電圧計ですから、内部インピーダンスは大きい方がいいです。大体1から5 MΩくらいまであります。
プローブはオシロスコープに直列に接続して、内部インピーダンスを高めます。
単純に計算して、例えばオシロスコープの内部インピーダンスが1 MΩ の時に、プローブ側で×10を選べば、プローブのインピーダンスは9 MΩになります。
×1 にして波形をいい具合で見れるようにしてから×10にする時、電圧が9倍プローブにかかるようになります。するとオシロスコープへの入力は小さくなっていきます。そういう風に用途用途で使い
分ける必要があります。

正直な話、使い分けるのが必須の実験はしたことないで...。多分使う時は×1でも×10でもそんなに問題ないと思います。9倍の差くらいなら優秀なオシロスコープがカバーしてくれると思います。